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2013-04-16(Tue)

マルキ・ド・サド『ソドムの百二十日』 ⑥

なにやら後半は随分と学術的な目的のように聞こえますが、
要は性に関するあらゆる話を聞いて淫猥な想像力を掻き立てて、
よりいっそう興奮し、より深い快楽を味わいたいということでございましょう。
ここも私は頷けるところでございます。
AVや写真をただ見て起こる受動的な興奮より、
想像によって掻き立てられる能動的な興奮のほうが遥かに興奮度が高いものでございます。
ただ、想像力を掻き立ててエロを発生させるのはなかなか難しゅうございます。
四人の道楽者たちは、四人の語り女たちに話をさせてそれをするわけでございます。
しかし道楽者たちは本当にただただ淫猥と快楽だけが目的だったのでしょうか。
エロの中には「何か」がある、
人間にとって自分にとって重要な「何か」がある、
追求し解明しないではいられない「何か」がある―
道楽者たち、いえ、サドはそう感じて止むに止まれずこの物語を書いているような気がするのでございます。

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