2014-10-17(Fri)
春画・3~【菱川師宣『欠題組物Ⅲ』】
菱川師宣(ひしかわ もろのぶ)は江戸初期の絵師で、浮世絵の創始者と言われております。
それまでは絵本の挿絵などのレベルだったものを独立した鑑賞される作品として浮世絵を確立させた人物らしく、
最初の浮世絵師ともいわれているそうでございます。
有名な『見返り美人図』を描いた人と言えばピンと来るのではないでしょうか。
私もこの『見返り美人図』は後ろ姿の女性を描くときには必ず意識いたします。
なんと300年以上あとの世代まで影響を与えている大先輩でございますね。
絵柄はご覧のとおりでございまして、まさしく初期の浮世絵然としております。
エロというより風流ささえ感じる簡素な絵柄でございますね。
ここから始まった浮世絵春画が200年ほど掛けて末期の北斎レベルまで成熟していくことを思えば感慨深いものを感じるのでございます。